モッチtoヒッツの自由な時間

これからの自分を見つけだす

こんな未来だったらいいのにな ネームの力

あなたは、どの時代にいますか。


この2080年という時代、

車に人が乗って運転することがなくなり、

テレビというものがなくなりつつある。


先ほど話したネームの影響で激減した。


人間の働く場所がだんだんとなくなっている。


その最たるものが、

人型ロボット アンドロイドの出現だ。


まだ、自分の意思で行動するこはできないが

少しの行動はできるようだ。


人間と便利な機械との共存、

これができる世界は未来があるといえる。

 

逆にいえばこれができない世界は、

便利な機械のいいなりになるかもしれない。

 

いつもと違う光景

ジュンは学校に行けばたくさんの友達がいる。

 

勉強、部活動ともに充実した日々をおくっていた。

 

勉強も頑張って自分なりにいい点数をとっていたし、

部活だって楽しみながら成果をだした。

 

だが、家に帰ればひとりだ。兄弟はいない。

 

両親はというと、おふくろだけだ。

 

オヤジは、3年前 病で亡くなった。

 

オヤジの死をオレ自身が乗りこえていない。

 

それだけにショックだったということだ。

 

なんとなく日々が過ぎ、

気づけば10月に入っていた。

 

いつも通り指輪を装着し

ネームでいろいろチェックしていると、

いつもとみなれないアイコンがある。

 

おかしいと思う半分、

怖さがあったがそのアイコンをおそるおそるタップした。

 

すると目の前が一瞬真っ暗になり

誰かがオレに話しかけてくる。

 

『時間がきた、これを開きなさい』

なに、開く?

 

「なんだ、どうなっている」

多少パニクったが、なんとかワレに戻った。

 

気がついたら、

ネームに41というフォルダが存在していた。

 

なんか起きそうでいやだったが、

フォルダを開けろというので、

とりあえず開いてみた。

 

フォルダの中身は

0から41までのフォルダが並んでいた。

なんのフォルダか分からないが

とりあえず0のファイルから開けてみた。

 

中身は、

またフォルダとテキストファイルがある。

 

このフォルダの名前が

数字と文章の一部と思われる言葉が書いてあった。

 

最初のフォルダは、

「1 ありがとう、よくきたね 」だ。

 

フォルダを開いたらそこには、

すごい数の写真があり、

最初のほうをみていたら

1枚の写真に目がいった。

 

若い夫婦が

にこにこした顔で写っている。

 

誰だろう、

オヤジとおふくろではなさそう

見覚えないな。

 

同じフォルダに入ってた

テキストファイルを開いた。

 

それにはわけのわからない文字があり

理解不能だった。

 

次に10のファイルを開いてみた。

 

ここにもフォルダとテキストがある。

 

同じように開けてみると

またすごい数の写真がある。

 

よく見てみると、自分より年齢が低い

小学生の女の子の姿があった。

 

誰だ。

わけわからん、

同じファイルにあったテキストファイルを見てみると、

[ゆうこが取るからこうなったんやろ]

と書かれている。ゆうこ…よけいわからん。

 

オヤジからのプレゼント

次は、一気に35のフォルダを開いた。

そこには、オレ豆伸ジュンの姿があった。

 

どうしてオレの写真がここにある、

それも中学校入学式の写真。

 

でも確か、

ここでは写真は撮らなかったはず。

 

なぜ…急いで同じファイルに

あったテキストファイルを参照した。

 

そこに書かれていたのは

「ここは場所が悪いからあっちで撮ろうよ」

 

これはオレがあのとき

言った言葉じゃないか。

 

どうしてオレとオヤジとおふくろしか

知るはずのない会話が書かれてるんだ。

 

なぜ...

頭が悪いオレが

いくら考えても分かるはずもなく

 

そのとき指輪が赤く光り、点滅しだした。

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点滅がおさまり

ひと息ついた瞬間

 

また誰かがオレに話かけてきた。

 

『お困りですか、あなたの質問に答えましょうか』

 

ネームが言葉を発した。

 

びっくりしたが、

答えてくれるといってるので

素直にお願いした。

 

「では...なんでオレが写ってんの、

それと家族しか知らない

会話が書かれているのはなんで」

 

『この写真とテキストファイルに

書かれているのは、

あなたのお父さまが見た光景、

聞いたこと、喋ったことが書かれています。

 

一生分です。

 

お父さまの

脳からあなた

ジュン様のネームにダウンロードされました』

 

一瞬あたまが真っ白になり

なんのことを言ってるのか理解出来なかった。

 

しばらく沈黙の時間が流れた。

 

 

「ネームオレはどう理解したらいいのか、

教えてくれ」

 

『さっき言ったこと、そのままです。

 

こういう事は起こる可能性は低いですが、

それでも起きました。

 

このシステムのもともとの仕様か、

非現実的ですが

お父さまが子を思う気持ちが強く、

この現象が起きたものと思われます』

 

とにかく深く考えてもしょうがない。

 

普段から

考えごとしないからなんか疲れた。

 

さっき見た若い夫婦と女の子は

おじいちゃん、おばあちゃん、

おばさんの若いときの写真だったんだ。

 

「ネーム、せっかく会話できたんだ。

今だけじゃなくたまに話しかけていいか」

 

『はい、わかる範囲でお答えします』

「ありがとう ネーム」

 

なにかのきっかけで

過去に行けることができたらオヤジに言いたい。

 

遠くから大きな声で「ありがとう」と