モッチtoヒッツの自由な時間

これからの自分を見つけだす

こんな未来だったらいいのにな セシリアの戦闘

セシリアの寿命

 「セシリアの前の記憶ってなんか残ってるの」

 

『いいえ、私は作られて間もないですから

なにも前の記憶はありません』

 

 

セシリア、キミはどの時代、

どういう意図で作られたのか

オレには分からない。

 

キミの言ってることはほんとうなのか...      

オレが信用しなくてどうする、

 

だが不安が心をよぎってしかたがない。

 

 

「そうなんだ。

未来の話が聞けるかなと思ってね

 

セシリアの時代のアンドロイドって

どのくらい生きられるの

 

『生きるっていいかたは

適切かどうかはわかりませんが、

ジュンに依存します』

 

 「え⁉️ オレに依存って」

 

『ジュンが死んだら

私も機能が全停止します』

 

「そうなの」

 

『だまっててごめんなさい。

 

他にもジュンが知らないことが

あると思いますが

そのときの状況でお話しします』

 

「怒ってるわけじゃないんだ。

 

どっちかが先にいなくなって

寂しい思いはしたくないじゃない

 

その後、セシリアは

何も話さなかったが

どう思っているんだろう。

 

オレが先に死んだとしたら

セシリアは寂しいと思うのだろうか。

 

それとも何とも思わないか。

 

それは聞かないほうが

これから先いっしょに生活する上では正解かな

 

セシリアのことがもっと知りたいけど怖いかも...

 

 

セシリアは、おふくろと仲良く

夕食の準備をやってるみたいだ。

 

 

指輪をつけネームを呼んでみる。

『ジュンさま、なんでしょうか』

 

「特に用はないんだけどさ、いいだろ」

 

『ジュンさま、

セシリアとはうまくいってますか』

 

「セシリアとはうまくいってるよ。

 

でもさあ、なんか足りないきがする。

言い方は変だけどそんな感じ、

 

わかりにくいな

 

『ジュンさま、そういわれましても』

 

「ゴメンゴメン、

あまりにもセシリアと

順調すぎて怖いのかな。

 

オレ姉弟いないからさ。

姉さんみたいで嬉しかったんだ。

 

だからネームには感謝してる

 

だが何かいやなことが

 

おこりそうな予感がした。

何事もおこらなければいいが。

 

 

 セシリアと女騎士

「ネーム、VSRゲームの進化バージョンってないかな」

 

『ジュンさま、それに近いものならあります。

手紙をふたりで協力して

特定の位置まで持っていくゲームです』

 

『このシステムは、ジュンさまが知っておられる

VSRを軽く凌ぐ性能が基本として実装されてます』

 

『ケガなどはしませんが、ゲーム世界が未知数です』

 

「未知数って?」

 

『ゲームと言ってますが、

あらゆる世界と繋がっている世界です

何が起こるか分かりません』

 

『ですが生命の危険はありません』

 

「ふーん、了解」

 

『よろしいのですか』

 

「いいよ」

 

 

『ジュンさま、

ではルールの概要を説明します。

 

このゲームは、

異次元空間で実行されます。

二人一組です。

 

服装で、そのステージが設定されます。

 

そのステージは行く手を阻む敵がいます。

 

その敵をうまく倒しながら

ゴールを目指してください。

 

敵がいるわけなので

武器がいるわけですが、

 

剣や盾、自分を守る装備がいるときは

その場でイメージすれば

自動で装着されます』

 

 

「なんか凄いね。ケガとかしないよね」

 

『ジュンさま、先程も言いましたが

生命の危険はありません』

 

「それ聞いて安心したよ、

ネーム セシリアに説明してくれる」

 

『ジュンさま、

セリシアにはそういうことは

最初からインプットされてますので

ご安心ください』

 

 

夕食の準備を手伝ってたセシリアが

2階に上がってきた。

 

『ジュン、ゲームするの』

 

「そうだよ、いっしょにやろう」

 

『はい』

 

「えーと、どの服にしようか。

せっかくだから

このまえ作った戦闘服にしよう」

 

 

ヒューートン

 

 

選ばれたステージは廃校跡地、

建物が不気味に見える。

 

学校ってこんなに

怖い場所だったのかと思わせる。

 

セシリアが戦闘服なので、

それにあわせてオレも戦闘服にした。

 

武器はイメージすれば

転送されるが

出てこなかったらイヤなので、

あらかじめ剣を装備した。

 

セシリアは何も持ってない。

だいじょうぶか。

 

オレとセリシアは

学校校門前に立ってる。

 

上から突然、手紙がふってきた。

これを学校のどこかに届ければいいらしい。

この解釈でいいのだろうか。

 

「セシリア、この手紙を

誰かに届ければいいのかな」

 

『そのようですね』

あってたみたいだ。

 

 

学校の門をくぐり玄関までが遠い。

 

おそるおそる歩いていると、

ゆっくりと丸い何かが近づいてきた。

 

これはスライムか。

と思った瞬間

セシリアが一撃でスライムを倒した。

 

おおスゲーと

感心してる場合ではない。

 

オレも負けじとスライムと戦うが

なかなか強い。

 

だがスライムごときにやられるわけもなく

なんとか切り抜けた。

 

「セシリア、

さっきスライムを一撃で倒したけど

その剣って強いね」

 

『ジュン、

強い剣のイメージをしてください。

集中力です。

そしたら自然にイメージ通りのものが

転送されます』

 

「強いイメージか、

ありがとセシリアなんとか頑張るよ」

 

『はい、いっしょにがんばりましょう』

 

とはいったものの、難しいなあ。

 

 

玄関についた。

靴箱が倒れて足の踏み場がない状態だ。

 

玄関を後にし1階から調査しようと思ったが

セシリアが2階から調査しようというので

2階にゆっくり上がった。

 

そこは教室も天上も何もない、

ただっ広い空間だった。

 

「なんだここは、

教室がない どうなってる」

 

『なにものかが教室を破壊したのでしょう。

そうでもしないとこのように

何もない状態にはならなりません』

 

 

『来ます、なにか分からないけど』

 

そのときだった。

 

上のほうから音がする。

上から来るのか。

 

 

ギュウォーーン 

 

凄い音と同時に煙幕で周囲が見えない。

 

見えないまでも、

なんとか目に意識を集中させる。

 

薄々だが、次元の扉のようなものが

出現しそれが開き何かが降りてきた。

 

ちょっと驚きもしたが

ワクワクもした。

 

「セシリア、何がきた」

 

『女騎士です』

 

「なに、女騎士だと」

まわりの景色が見えはじめようやく姿が見えた。

 

こいつが教室を破壊したのか、

 

その女騎士は、

鎧と剣と盾を装備しとても勝てそうにはない。

 

だが顔つきはやさしい感じの女性だった。

 

どこかセシリアに似ている感じがした。

 

女騎士がなにか言っている。

 

なんて言ってるんだ。

 

よく聞き取れないが

セシリアのことを

知ってるみたいな素振りだった。

 

女騎士がセシリアに襲いかかった。

 

すばやい剣が空気を裂くように降りかかる。

 

剣と剣がぶつかり合い容易に近づけない。

 

「セシリア、だいじょうか」

 

『はい、なんとかします』

 

援護はいらないような

口ぶりだったので

しばらく様子をみることにした。

 

セシリアが女騎士に剣を振りかざした瞬間

セシリアの剣が変化したというより

 

剣がより長く太い剣に入れ替わった。

 

そしてその剣が女騎士の鎧を切り裂いた。

 

セシリアの剣が

女騎士にダメージをあたえたようだが、

女騎士は倒れない。

 

「やったのか

 

『はい、終わりました』

 

しばらくしたら

女騎士はオレンジに光り消えてなくなった。

 

「セシリア、勝ったのか」

 

『はい、勝ちました』

 

女騎士がいたあたりに階段があらわれた。

これを登るのか。

 

「セシリアいこっか」

 

『はいジュン』

 

階段を登ったとこにはなにやら机がある。

そこに最初にもらった手紙を置くのかな。

分からないが、とりあえず置いてみた。

 

『ありがとうございます。

ゲームクリアです。おつかれ様でした。』

 

これで終わりなのか。

 

 

「ねえセシリア、

さっき女騎士がセシリアになんて言ったんだ。

 

なんかセシリアのこと

知ってるみたいな感じだったけど」

 

『そのことなんですけど、

前にも合ったようなことを言ってました。

私は初めて会いましたけど』

 

セシリアみたいな

アンドロイドが

前にこのゲームをやったということか。

 

でもボディはいっしょでも顔が違うはず、

 

よくわからないが頭の片隅に覚えておこう。

 

セシリアがやけに

強かった印象が残るゲームだったが、

思い過ごしか。

 

そのとき、なぜか

セシリアが昔からいるように思えた。